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おじゃまタクシー■vol.2『プロの運転はヘタなのだ』~その2
2021.10.15
【おじゃまタクシー】
ちょっとおじゃまします。
【桜にN】(日本交通グループ関西)の元ドライバー 「日交郎(ニコロー)」が、タクシーやハイヤーの乗務経験 をもとに、安全運転に関することや大阪の話題などを自由に 書き綴るブログです。
おヒマなときにでも目を通していただければ幸いです。
(vol.1 「プロの運転はヘタなのだ」~その1 はこちら)
「その1」では一般的なイメージの「上手な運転」は、私たちから見れば「NG」ですよ、というお話しでしたね。
いうまでもなく【桜にN】のタクシー・ハイヤーの仕事とは「お客様送迎」、つまり「お客様の『安全』を最大限確保し、大事な『命』をお預かりして無事にお送りする」
という極めて責任の重い厳し~いお仕事なんです。
↑ここ重要です。(試験には出ませんけど)
その「厳しさ」の例として(あってはならないのですが)「事故」のことを考えてみましょう。
普通一般的に「交通事故」というと、クルマ同士、クルマと物や人または自転車などが、それぞれ「ドン!とぶつかった」という状況で、片方もしくは双方に明らかな損傷・損害があった場合を想定すると思います。
ところがどっこい、私たち【桜にN】でいう「交通事故」は少し意味が違い、タイヤの踏面(地面に接する面)以外の部分がほんの少しでも何かに触れれば、それだけでもう「事故」という扱いになってしまいます。
でも、だからこそ今回のテーマのポイントになるワケですよ。
さあ、プロの運転はヘタなのだ、ってどういうことなんでしょう?
極端な話し、歩行者の持っているカバンの角にサイドミラーが『チョン』と触れた…、駐車場でバックして後ろにあったポリバケツにバンパーを『ポコン』と当てた…、そのどちらも「事故」なんですよね。
以上のことから、私たちのいう「上手な運転」とは次のようにいえます。
「何があってもクルマをどこにも当てずに無事に帰ってくる」(!)
具体的にいえば…
「車庫入れでは一発で決めようと思わずに何度切り返してもかまわない」
「狭い道では最徐行する」
「基本、バックはしない! でもバックしなければならないときは、必ずクルマから
降りて自分の目で周りを確認する」
「カーブではお客様に余計な揺れや恐怖心を感じさせないように速度を十分に落とす」
おやおや、「その1」で挙げた「上手な運転」のイメージとはまるで正反対ですよね。
つまり「プロドライバーは、念には念を入れた確認ばかりするのであたかも自信のないヘタな運転のように見えてしまう」ということです。
そして大事なことは、どれだけ運転経験を積もうとも「自分は、まだまだ運転がヘタなのだ」という自制心を持ち続けることなのかもしれません。
とにかく、事故防止の取り組みに対しては、プロであろうとなかろうと同じ立場で考える必要があります。
今後このブログが皆さんにとってより良い「安全運転」行動へのきっかけとなるのなら幸いです。
さて次回のテーマは、なんと! 「夜の道路はお化け屋敷」
深夜の道路の、怖い怖~~い、お話しですぅ。…ひえ~~~~~…。
(ニコロー)