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おじゃまタクシー■vol.9『Gの話し』(その1『G』って何?)
2021.12.3
【おじゃまタクシー】
ちょっとおじゃまします。
【桜にN】(日本交通グループ関西)の元ドライバー 「日交郎(ニコロー)」が、タクシーやハイヤーの乗務経験 をもとに、安全運転に関することや大阪の話題などを自由に 書き綴るブログです。
おヒマなときにでも目を通していただければ幸いです。
皆さん、「G」ってご存じですか?
黒々と油光りして、平面高速移動どころか不気味な羽音とともに飛翔攻撃を仕掛けてくる、あのとんでもない(いや、飛んでるんやけど)姿の…。
いやいや、その「G」の話しではありませんよ。ここでお伝えしたい「G」とは加速度の単位のことです。 (G=[gravity]⦅重力⦆の頭文字)
では、その「G」って何?ということですね。
普通に地面に立っている人には重力方向に「1.0G」という力が働いていると考えます。でも一般的には自分自身に体重以外の(見かけ上の)力が働くことを「Gがかかる」と表現することが多いです。
参考までに、エレベーターの起動時の加速度は0.2G程度といわれています。
つまり昇るときには1+0.2=1.2G となり体重が60kgの人なら自分の体重が72kgに感じられ、降りるときには1-0.2=0.8Gですので、48kgに感じるということですね。
また、民間航空機の離着陸時における前後方向加速度は0.3~0.5Gとなっています。
(「航空実用事典」より https://www.jal.com/ja/jiten/dict/p069.html#03-04)
飛行機が離陸するときに身体がシートにグッと押し付けられるのは「G」が働いているからですし、電車が駅の手前などでガコンと揺れた拍子に立っている人がコケそうになるのも「G」の仕業なのです。
なんとなく「G」のイメージは掴めてきたでしょうか?
クルマの挙動と「G」は深く関係していましてね、たとえばカーブなどでは「横Gがかかる」といいますし、そのほかにも「加速G」「減速G」などの言葉もあります。
ちなみに旅客や貨物輸送においては加減速を0.2G未満に押さえることが望ましいといわれていますよ。
左の表にあるように0.3Gの減速度とは、助手席に置いたカバンが床に滑り落ちるほどのブレーキングのことです。これでは決して穏やかな運転とはいえません。
これは輸送事業だけの話しではなく、一般のドライバーさんにも十分通用しますよね。
実は、世間一般にいわれる「乗り心地」とは、クルマの性能云々よりも運転の仕方に左右されることの方が多いのです。
それはつまりですね…。
(その2に続く)
(ニコロー)
#桜にN #安全運転 #ニコロー #G #加速度 #ブレーキング