【おじゃまタクシー】vol.19「ハイヤーマンになろう」(その2)

【おじゃまタクシー】vol.19「ハイヤーマンになろう」(その2)


【おじゃまタクシー】

ちょっとおじゃまします。

【桜にN】(日本交通グループ関西)の元ドライバー 「日交郎(ニコロー)」が、タクシーやハイヤーの乗務経験 をもとに、安全運転に関することや大阪の話題などを自由に 書き綴るブログです。

おヒマなときにでも目を通していただければ幸いです。

日本交通 行灯

新人の梅田くんと同期の高槻くんとのハイヤー話し、続きです。


(新人タクシー乗務員 梅田くん>以下「梅」)
(同期新人乗務員 高槻くん>以下「高」)

(梅)「ハイヤー乗務員の難波さんから聞いた話し…え~っと、どこにメモしたん
   やったっけ?…あ、あったあった」
(高)「どんなん?」
(梅)「え~っと、まず、立って踊って、え~っとエライ運転技術と地図…かな、色ん
    な何かのパターン?、社会のなんちゃら?、秘密っぽい検定?、大阪さかいに
    京どすえ、兵庫神戸のなんどいや?、それと英語の…」
(高)「ちょ、ちょ、ちょ待って、なんのことやらさっぱりわからんがな。それに
    『大阪さかいに京どすえ』なんて、そんな古い方言、ボクのおばあちゃんが
    言うてたやつやん」
(梅)「そうなん? それは知らんけどボクもメモするのに必死やったしな」
(高)「そのメモ、難波さんのいうてはったんとは全然ちゃうと思うわ、多分…」
(梅)「ははは!ボクもそう思う。でも、まず最初に言われたのが『言葉遣い』やっ
    たんははっきり覚えてるで」
(高)「『言葉遣い』…あそうか、それでさっきの変な喋り方の話しになるんやな」
(梅)「そういうこっちゃ。きれいな言葉遣いの習慣化、ということになる」
(高)「ふむふむ。梅田くんのは別にきれいな言葉遣いではなかったけどな、うん」
(梅)「で、何日間かの研修を受けて最後に誰かを迎えに行く実地試験があるらしいで」
(高)「何日かの研修と誰かを迎えに行く試験…、またようわからんけど…。そうかあ、
    厳しいなあ。で、それだけ厳しい研修と試験受けて、稼げるん?」
(梅)「わからん(即答)」
(高)「はやっ! あ~あ、なんにもわからんのね…」
(梅)「でも難波さんの話しを聞いてると、自分の仕事にすごく誇りを持ったはると
   思うねん」

(高)「誇り、か」
(梅)「あんまりゆっくり話しを聞く時間も
    なかったけどな」
(高)「誇り…な!」
(梅)「難波さんはハイヤーを目指すなら
    ナンボでも相談に乗る、いうたはった」
(高)「誇りなんや!!」
(梅)「えらい『誇り』が気に入ったんやな」
(梅)「…あ、いやいや。やっぱり『誇り』が
    大事なんやと思うて、ちょっとプチ感動
    してるねん」
(梅)「ほお!感動してるんや」
(高)「仕事には『誇り』は絶対必要や」
(梅)「うん、せやな」

(高)「難波さんは自分のハイヤーの仕事にすごく『誇り』を持ったはるんやろ?」
(梅)「うん、それはすごく感じた」
(高)「ボクもそんな誇りを持てるハイヤーの仕事したいわ」
(梅)「え?タクシーの仕事に誇り持たれへんの?」
(高)「タクシーで日本一のドライバーになろと思うてたけどハイヤーの方がレベル
   が高そうやもん」
(梅)「あ、それはボクも難波さんに聞いたんよ。タクシーとハイヤーはレベルが違う
    んですね、というたらな」
(高)「難波さん、なんて?」
(梅)「それは違うって」
(高)「おお!どう違うって??」
(梅)「うん」
(高)「………」
(梅)「………」
(高)「しやから、どう違うって?」
(梅)「うん」
(高)「……」
(梅)「……」
(高)「わかってないんやな」
(梅)「うん!わからん!(胸を張る)」
(高)「胸張るとこちゃうやろ」
(梅)「しやから今度、難波さんに会うて一緒に話し聞いてみような」
(高)「せやな、梅田くんの話しでは何のコッチャさっぱりわからんからな」
(梅)「せや!わからん!」
(高)「また開き直っとるがな」
(梅)「わからんことに『誇り』をもってるねん、ぶははは!」
(高)「あほちゃうか」
(梅)「何にしろ、直接話し聞いた方がええし、ボクももう一回ちゃんと話したいし」
(高)「うん、そないしょ」


梅田くん、結局よくわかってなかったみたいですが、ハイヤー志望の新人さんが
増えそうな雰囲気ですね

(ニコロー)

#桜にN #安全運転 #ニコロー #ハイヤー #タクシー #言葉遣い